海外EC調査部

Proxibid(プロキシビッド)でビジネスチャンスをゲット

海外EC調査部2021-06-24

Proxibidとは

2001年に設立されたProxibid(以下、プロキシビッド)は、アメリカ、ネブラスカ州のオマハに本社を構える。
オークション会社の追加機能として始まり、今や高額商品を扱う主要なオンラインマーケットプレイスへと発展した。
4,000人以上のユニークな競売人や、アセットオーナー(資産家)、荷送人(委託販売者)と、190か国からの購入者とを結びつけている。

取り扱う品は大型機器や高額なアイテムが多い。
建設機械から工業用機械、コレクター車、不動産、アンティーク、収集品、銃、コインなど、大きく16のカテゴリーに分かれている。

(引用:プロキシビッド公式サイト

そのユーザーのタイプは様々だ。
農家や、ファッショニスタ、建設業者、美術愛好家、自動車愛好家、そしてあらゆるアイテムの収集家が、必要なもの・欲しいものをプロキシビッドで購入している。
また、毎月13,000人以上の購入者が新たにアカウントを作成しているという。
日本から出品者として参加している企業はまだ少なく、有名なところで日立建機日本株式会社が挙げられる。
日本の建設機械や農業機械・自動車などは、その品質と性能の良さから海外でも人気で、中古品にも需要がある。
プロキシビッドには、以下の4種類の異なる購入方法があり、好きな時に好きな方法で参加できるようになっている。

  • 今すぐ購入(buy now)
  • オファーを出す/値段交渉(make offer)
  • 時間指定のオークション(timed auction)
  • ライブオークション(live auction)

出品者になるには

プロキシビッドで出品したいと考えた場合、まず出品者はプロキシビッドが提示するリスティングポリシーの要件を満たしていることが必要だ。
州や地域が提供するオークション会社/競売人のライセンスを所持している、またはそれを持っている従業員がいなければならない。
もしライセンスの提供がない場合は全米競売人協会(NAA: National Auctioneer Association)が認める学校を卒業していること、などの要件が定められている。
新規参入者にはさらに要件が加わり、過去24ヶ月の間に現在のプロキシビッドの顧客と仕事上の関係があった場合はそれを説明した利害関係書を提出することや、専用のオークションリストページを持つ活発なウェブサイトを維持していることなどが記されている。
こちらが昨年(2020年)の10月に更新されたリスティングポリシーを日本語訳したものである。

(参照・引用<日本語訳>:PROXIBID LISTING POLICY

これらの条件を既にクリアしていれば、販売者登録画面へ進み、出品者になるための申請を進める。
販売者申請画面でもこのポリシーに記載された要件について事細かな記入を求められるので、もし不足があれば必要なライセンスなどの準備をするのが先になる。
販売者登録画面を日本語に訳した一部分をご覧いただこう。

<p上記掲載画面の後も、必要事項を記入していく登録画面が続く。
また、この時点では必須ではないが、可能であればそれらを証明する添付データも用意しておいた方が良いだろう。

購入者側にも審査あり

販売イベントは、プロキシビッド独自のリスク評価ソフトウェアによって監視されている。
そして、ユーザーが購入をする際には、そのユーザーの情報が一連のアルゴリズムにかけられ審査される。
審査には様々なチェックポイントがあり、アカウント登録情報や第三者の情報などをもとに、信頼できる顧客かどうかが判断されているのだ。

これらは全て舞台裏で行われ、その審査基準は公開されていない。
そのため、購入者側への手間や負担は少ないが、もし審査に落ちても理由がわからない場合もある。
万が一、身に覚え無く購入に参加できなくなってしまったら、すぐにカスタマーサポートに問い合わせるのが良いだろう。

加えて、プロキシビッドは世界190か国から購入者が集まる場所だ。
より安全な取引にすべく、米国以外からの購入者の身元確認に電話認証ベース技術を採用している。
そのため、購入者としてオークションに参加する際は念のため電話も手元に置いておこう。
電話認証に気づかず実は落札できていなかった、なんて事態は避けたいものだ。

最後に

まだまだ日本での知名度が低いプロキシビッド。
しかし、日立建機の例からも分かるように、日本製品の品質には海外でも定評があり、例え型落ちや中古の品であっても需要が期待できる。
日本語での対応は現在行われていないため、英語での手続きにはなるが、この機会にプロキシビッドへの市場拡大を検討してみるのも良いのではないだろうか。
実績を積み、信頼できる出品者として評価がつけば、さらに幅広い購入者へのリーチが望めることだろう。
新たなビジネスチャンスの獲得にもつながるかもしれない。

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